「WordFes Nagoya」のリレーブログは、Fes前日までの間、1日ごとにスタッフが持ち回りで何かしらネタを持ち寄って書いていくわけですが、昨年、私は期間の最後の方ということもあり、何書こうとか、それまでに書いてきたスタッフとネタかぶりしていたら嫌だなあとか、いろいろ考えながら書いていました。そういう意味では、今年は4番手で書かせていただけるということで、割と気楽に挑んでおります。
本日の担当を務めます私、横井ですが、当日スタッフというよりは、セッションを担当させていただきます。本業がインフラエンジニアで、今流行のクラウドサービスを主に扱うという業務でありまして、最先端なところを走っておりますため、昨年はAWSとWordPressを組み合わせたWebサイト構築や運用のやり方という内容で発表をさせていただきました。今年も基本はこの路線を踏襲します。ただでさえ専門的な話が多い中、この手のインフラすなわちバックエンド寄りの話は、デザインやフロントエンドの開発に比べるとさらにディープな話になりがちであり、華がないのか、女子受けが悪いのかといったところで、セッションに集まる方の層は、他のセッションとはやや異なり、インフラに興味がある方が主に集まっているという感じがします(悪い意味で言っているわけではありません!)。今年も同じくインフラに興味がある方々を取り込みつつ、少しでも多くの女性に様々な層の方に興味を持っていただけるような内容にしたいと思っています!
というか、一度中に入ってしまうと中々この感覚に立ち戻ることは難しいのですが、インフラに限った話ではなく、この手のIT系のイベントは、そもそも論、参加してみるまでのハードルが非常に高いように受け止められていると思います。特に、IT業界に入ったばかりの新入社員や若手のみなさんは、土日の時間を潰してまで勉強会に出て何が嬉しいのか?とか、そもそもWordPressが好きな人の集まりってなんか変な人たちの集まりなんじゃないの?と感じる人が多いと思います。日本全体はともかく、実はIT業界全体から見ても、そういう考えを持たれている方が大多数な気がしています。気のせいでしょうか・・・?
せっかくスタッフ側の立場にいますので、今日は私がWordFes(WordBench)という世界に足を踏み入れたきっかけと、自分の目線で感じているWordFesのイメージや魅力について、お話したいと思います。少しでもWordFesに興味を持っていただき、わくわくするような何かを感じていただき、多くの人が参加するきっかけになればという思いを込め、文章を綴りたいと思います。
Webとクラウドで何かをしたいと思っていたから
私が最初にこの世界に足を踏み入れたのは、確か2013年か2014年のWordFesでした。元々、社会にでる前は情報工学系の大学に進んでいたこともあって、プログラムを学んでおり、アプリケーション開発とかWebサイトの構築に興味がありました。そんな大学時代にお世話になった、大学の事務職でインフラ系の技術に非常に詳しい方がおりまして、その方になんか面白そうな勉強会があるんだけどと誘われたのが最初のきっかけでした。私をこの世界に引っ張ってくれたその方も、アプリが作りたいとかWebサイトが作りたいとか、Rubyがやりたいとか、幅広い事柄に興味を持たれていて、いろんな事を教わっていましたが、WordPressもその中の1つだったのでした。あの時はそんなレベルに過ぎませんでした。
そもそも私は、今でもそうですが、自身の手で作ったサービスを世の中に出すことで、世の中をもっと楽しい物にしたいと思っていました。これは就活の時にIT業界を志望した理由でもありました。
この時、本業で大きなプロジェクトに関わり、世界で一番有名なパブリッククラウドサービスであるAWSに触れる機会がありました。上手く使えば、めちゃくちゃに安価なコストで、とても大規模なシステムが組めるというAWSに興味を持ち始めていた頃で、「私自身の手で作ったサービスを世の中に出す」手段としてAWSと何かを組み合わせてみるのが面白そうだと考えるようになっていました。ふわふわではありながらも多少の目的意識がありました。
人との繋がりと距離が緩く近いと感じたから
初めて行ったWordFesで特に興味を持ったのは、クラウド対談会みたいな感じで、複数のクラウドベンダーの担当者が来られて、自分のところのクラウドサービスがどれだけ良いのかを語るといった企画があったことでした。前述のようにAWSにのめり込んでいた時期に、さくらのクラウドやAzure、ファーストサーバといった、当時触ったこともなかった初見のサービスについて知ることができ、視野が広がりました。ベンダーの方と直接会話させていただく機会があって、本業や趣味でやろうとしていた事柄の、クラウドの雲のようにふわふわしていたことを理解するきっかけにもなったのです。
同時にFesに関わる様々なスタッフの方とも交流させていただいたのですが、その中に別のIT系勉強会で顔を合わせたことがある方がいて、あーこちらでもお会いしましたかー、みたいな感じで盛り上がったんですね。名古屋は広いけれども業界は意外と狭いな、などと思いつつ、私と興味関心が近い人もまた多いと感じ、親近感が増していきました。そして何よりもそこに集まる参加者やスタッフの方は、同じ興味関心を持ちながら、とても楽しく面白い方が多かったんです。名古屋地区の他のIT勉強会ではあまりない色と熱がありました。この参加をきっかけにして、スタッフの方たちと飲みに行ったり、技術情報や業界動向を交換したり、ある時にはベンダーのお偉いさんと本音で語り合ったりしているうちに、本業と趣味が重なり合う部分が増えていき、引き込まれていったんですね。
様々なプロフェッショナルたちの集まりだったから
そんなこんなで参加するようになったのですが、ここまで読んだ方は、なんか崇高な目的意識がないと参加できないとか、技術に詳しくないと参加できないとか思うかもしれません、ただ、そんなことはないと感じます。先に書いたように、このFesに関わる人の面白さも理由の一つなのですが、もっと大きなポイントとして、色んなプロフェッショナルがいて、各々の得意分野を熱く、分かりやすく教え合える環境があることが挙げられるかなと思っています。
この手の勉強会でよくあるのは、デザイン系の人たちばかりの集まりで、インフラ系の人は入りづらかったり、その逆もまた然りであったりと、参加者の得意分野が偏ることが多いように思いますが、WordFes(WordBench)では得意分野がかなりバラけています。デザインに強い人もいれば、私のようにインフラに傾斜した人もいます。セキュリティが得意な人もいます。WordPressのプラグイン開発に専ら取り組んでいる方もいます。もっとニッチなところを見れば、cssだけがやたら得意な人や、javascriptなら誰にも負けないという人がいたりします。本業でC#のアプリケーション開発に取り組んでいる人がいて、全然分からないから誰か助けてなどと言うと、誰かが出てきて教えています。アフィリエイトに取り組んでおり、Webサイトへの広告の貼り方にやたら詳しい人がいます。変わった人としては、中には機械学習を取り込んで何かしようと考えている人もいます。一体何をするのでしょうか。私も興味があります。
そこに様々な発見と面白さがあったから
私個人としては、WordFes(WordBench)とは、WordPressが動くための様々な技術や知識がある中で、各々の幅広い知識を交換し合い、強みを高め、スキルアップすることができる場所なんだと感じています。勉強会に参加するために全部の技術を知っている必要はないですし、そんな人はそもそも居ないでしょう。広く浅くでも良いのです。むしろ興味があるだけでも良いと思います。
WordPressが動くための様々な技術や知識というのは、非常に幅広いものです。WordPressというのはオープンソースで動くカスタマイズ性の高いブログ、というのがざっくりしたイメージでありながら、その正体はサーバ上で動くWebアプリケーションであり、データベースとも連携しますし、外部公開する上ではセキュリティも欠かせません。商用に使うには画面デザインにもこだわる必要がありますし、自サイトの売上アップを目論むなら検索エンジンの結果を上位にしなくてはいけません。
様々なものが絡み合っているからこそ、様々な人が来ますし、様々な発見があり、スキルアップができ、メンバー同士の気遣いもあり、懇親会も盛り上がります。広く浅くと言ってしまえば悪く聞こえもしますが、言い換えれば、敷居が低いということでもあるでしょう。ある意味、勉強会の真骨頂であると、私は考えています。WordFes(WordBench)が日々多くのメンバーや関係者の方々に支持され、今なお盛り上がりを高めているのは、まさにこういうことが理由なんだろう、と。
まとめ
長々と書きましたが、最初に思っていたことは「自身の手で作ったサービスを世の中に出したい」ということです。今、私はWordPressを使って、発展途上ではあるものの、この目的を達しています。同じことを考えている学生さんや、社会人の方は多いと思いますが、同時にふわふわしている方が殆どだと思います。私が思っていたことを実現するにも、だったらスマートフォンアプリの方が良いんじゃないのーとか、様々な意見があると思います。
そんな方、ぜひWordFesに来てみてください。ただ、このWordFesに参加した結果、皆さんが実現したいことの方法がWordPressにならなくとも、このWordFesで得られるものは非常に大きいですし、何か、将来に繋がるものが得られることは間違いありません。その理由は、ここまで書いた内容から、大いに感じていただければと思います。
こんな拙い文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。何か共鳴するものがありましたら、ぜひWordFesの参加ボタンをポチッと押してみてください!!
そして、もしももしも、ご興味があれば、私のセッションにも足を運んでいただけますと嬉しいです。
明日は
杉浦(聡)さんです。いったい何を語っていただけるのでしょうか・・・!?